お腹に潜む腸内細菌という別世界

腸内細菌から見れば、人間は「宿主」となります。宿主とはご存じのとおり、寄生生物に寄生される側の生物のことです。私たちと腸内細菌は共生関係にあるわけです。

共生というと、異種の生物が助けあいながら生きていく美しいイメージがあるかもしれません。また、私たちはともすると、「きれい・汚い」「よい・悪い」「正しい・間違っている」などの二元的な価値観にとらわれがちです。しかし、人間と腸内細菌の共生とは、単純な二元化やきれいごとでは表現のできない、もっと生々しく、善と悪のどちらともつかないものが入り交じる複雑な世界のありさまそのものです。

アメリカ国立衛生研究所は、人間に寄生する細菌の圧倒的な多さと働きの複雑さを「各身体部位には、アマゾンの熱帯雨林とサハラ砂漠に匹敵するほど、多様な微生物群が生息している可能性がある」と伝えています。腸内細菌の世界をたとえてみるならば、宿主である人間が地球、腸内細菌は地球にすむ多様な生物といえるのかもしれません。生態系を絶妙に保てていた間はおおむね穏やかだった地球も、爆発的に増加した人間の身勝手なふるまいにより温暖化が深刻になり、激しい気候変動に見舞われています。人間は地球にとって善か悪かー。善でありたいと願いながらも、日々の生活によって環境を汚染する悪となりがちなのは、私たち自身がよく知っているところです。

腸内細菌はたびたび「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」という3つに分類されます。体によい働きをするものを「善玉菌」、悪さをするものを「悪玉菌」、強いものになびくどっちつかずのものを「日和見菌」と呼んできました。複雑な細菌の世界をわかりやすく語る際にはとても便利な言葉なのですが、細菌に対する誤解がここから生まれてくるのも事実です。善玉菌と呼ばれる菌だけが体に必要なのではなく、悪玉菌も日和見菌もとても大事な働きを担っていることがわかっています。

微生物の世界は壮大で複雑です。有用なものを選び、不要なものは排除する、という選別を宿主ができるものではありません。善も悪もすべてを包括した「もうひとりの自分」が私たちの腸の中にすんでいることを、まずは心にとめておいてください。

腸内環境は日々変動している

体は自分のものであって、ひとりだけのものではありません。1000兆個という腸内細菌たちと共有している体です。成人の体はおよそ8兆個の細胞から構成されています。私たちの腸には、人体の全細胞より2倍以上もの数の細菌がすみついている
のです。それはやはり「もうひとりの自分」がいるというに足るものでしょう。

どんな菌が腸にいるのかは、ひとりひとり異なります。たとえば、みなさんが知っている乳酸菌には、数千もの種類があります。そのうちのどの乳酸菌が腸にいるのかは、人によって違います。また、厳密にいえば、同じ菌種であっても人によって菌の遺伝子の組成に違いが見られます。私たちは同じ人間という生物ですが、遺伝子の組成にわずかな違いがあるのと同じことです。そうして考えると、腸内細菌の種類は現在のところ3万と推計されていますが、無限にあるとも答えられるのでしょう。また、腸内細菌叢の組成は生後1年のうちにほぼ決まってしまうとお話ししました。

しかし、あなたの腸内細菌叢のうちどんな菌が繁栄して、どの菌が隅に追いやられてしまうのか、それはそのときどきの生活のしかたによって変動します。つまり、腸内叢の組成は生後1年で決まってしまうけれども、腸内細菌叢の状態は、今の自分の生「腸内細菌叢は、一般に「腸内フローラ」とも呼ばれます。「フローラ」とは「花畑」活しだいなのです。の意味です。あなたの“腸、という広大な土地には、生後1年のうちにさまざまな種類の花の種がまかれました。それらの種を生かすのもダメにするのも、どのように育てるのかも、すべては今のあなた自身にかかっています。

腸内フローラの世界は、とりわけ野生の花畑によく似ています。一見無秩序に咲き乱れているような花畑でも、よく見れば同じ仲間の花たちが塊になって群生しています。種々様々な花が塊をつくりながら色とりどりの花畑を築いている草原ほど、美しいものはありません。腸内フローラも同じです。腸内細菌は仲間たちと集団を築いて存在しています。

そのお花畑を彩る種類や数は、人によって異なるものです。同じ状態が常に保たれるわけではないところも、両者はよく似ているでしょう。風雨が強ければ、か弱いものから花弁は失われますし、害虫などの敵が発生すれば、花畑は蝕まれます。

腸内フローラも同様です。食生活が乱れて腸の状態が悪ければ腸内フローラは荒れますし、体に悪さをする細菌が爆発的に増えてしまえば、優良な菌たちはとたんに数を減らします。「ただし、腸内フローラには野生の花畑と決定的に違う点があります。腸内バランスはひとたび崩れても、野生の花畑ほど再生に多くの時を必要とはしません。細菌の増殖力は植物よりずっと強いからです。ですから、宿主が腸内フローラの乱れをいち早く察知して適正な努力を行えば、わずか数日間のうちに美しく整えられるのです。

人の命は腸内細菌との共同作業で守られている

文明社会に生きていると、私たちは自然の存在を忘れてしまうことが往々にしてあります。しかし、人の腸には、太古から息づく大自然が広がっています。体はその自然に多大な影響を受けながら生命力を蓄えています。

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